庭師や植木屋に庭の剪定を依頼した際、お茶やお菓子を出すべきか悩む方も多いのではないでしょうか。特に初めて庭師に依頼する場合は、マナーや注意点など分からないことが多いと思います。
昔は礼儀とされていましたが、現在はお茶出しはしなければならないものではなくなってきました。
そこでこのコラムではお茶出しは必要なのか、メリットとデメリット、庭師の本音も交えながらお話しします。
お茶出しとは?
「お茶出し」とは、職人やお客様にお茶や軽食を振る舞う日本の伝統的な文化です。
季節によっても異なりますが、当社の場合、10時と15時に休憩時間があるので、そこでお茶やお菓子をいただくことが多いです。この時間に施主様と世間話をしたり、庭に関する相談を受けたりすることもあります。
昔は、暑い日には冷たい飲み物、寒い日には温かいお茶を出すのが習慣で、感謝を示す重要なマナーでした。しかし、最近ではお茶出しの文化が薄れつつあります。庭師自身も近くのコンビニで飲み物を購入することが増え、施主様に負担をかけない形が一般的になってきました。
お茶出しするべき?

結論として、施主さんの負担になるようであればしなくてもいいと思っています。
実際お茶出しの文化はコロナを経て少なくなり、今はお茶を出していただける施主さんも少なくなりました。
お茶出しされないことのほうが普通になり始めているのでお気遣いいただかなくても大丈夫です。
もしどうしても感謝の気持ちを形にしたい場合は、缶やペットボトル飲料、個包装のお菓子など持ち帰って保存できるものをご提供いただけるとうれしいです。
お茶出しするときの3つのポイント
基本は必要ないと思っていますが、それでもお茶出しをしたいと考えている方のために庭師に喜ばれるためのポイントをご紹介します。
①季節に応じた飲み物を用意する
庭師や植木屋は屋外で作業するため、夏は冷たい飲み物、冬は温かい飲み物があると嬉しいです。
また、夏場はクーラーボックスを用意するのもおすすめです。
お茶や水のペットボトルを入れて提供するのでもいいですし、庭師が持参した飲料も冷やしておけるのできっと喜ばれるでしょう。
あるお客様は塩分補給のためのタブレットや飴を近くに置いてくださったことがあり、とても助かりました。
②個包装や保存ができるものを選ぶ
庭師の中には、あまりお腹が空いていなかったり、健康に気を使っていたりする人がいる可能性があります。
そのため、ケーキや大福のようなすぐに消費しなければならないものより、個包装のクッキーやチョコレートのような保存が効くもののほうがありがたいです。
③長話は控えめに
特に冬場は寒さや日没の早さから、休憩を短くして早く作業を終えたい場合があります。そのため、家に招いていただく場合も、会話はほどほどにしていただけると助かります。
ただ施主さんとお話しするのはすごく楽しいですし、長いお付き合いになることも多いので良好な関係を築きたいと思っています。小さなことでも庭のお悩みがあれば、お気軽にご相談いただければと思います。
庭師の本当の気持ち

お茶出しをしていただけると非常にありがたいですが、それが施主さんの負担になってしまうと、こちらも申し訳なく感じます。しかも作業に何日もかかる場合は、毎回提供することに疲れてくると思います。
そういった時は無理せずに「今日は作業に集中していただけるようお茶出しは控えますが、何か必要なものがあれば遠慮なくお知らせください。」と伝えてくれれば大丈夫です。
お茶出しがないからといって仕事の質や態度は変わりませんのでご安心ください。
お茶出しは無理のない範囲で
庭師へのお茶出しは必須ではありませんが、施主さんの感謝の気持ちを伝える素敵な方法でもあります。
重要なのは、施主さんと庭師が良好な関係を築いて、長くお付き合いしていけることです。負担のないように接していただければと思います。
この記事が参考になれば幸いです。